「夏のとびら」(泉啓子)

夏のとびら (あかね・ブックライブラリー)

夏のとびら (あかね・ブックライブラリー)

 ミニバスに打ち込んでいる小6の少女麻也が主人公。彼女の兄が警察に捕まったことをきっかけに、家族に亀裂が入り、ミニバスにも顔を出しにくくなり、それまでの生活が一変してしまいます。
 ミニバスの仲間やいつもへらへらしている幼なじみの男子もそれぞれ悩みを抱えていることを知り、みんないろいろ大変なんだなあというところで結論になります。並みの作家だったらこれでも文句はないのですが、泉啓子はもっと感情の機微を描ける人なので、彼女の作品だと思うと物足りなかったです。