『ゴッディくん』(古川タク)

ゴッディくん

ゴッディくん

古川タクによる、スケールのばかでかいSF絵童話。
かみさまの子どものゴッディくんの趣味は、散歩に出かけて星を持ち帰ってくること。ある日ゴッディくんが拾ってきたのは、ちきゅうとかいうブルーの星でした。ゴッディくんはちきゅうをこねくりまわして遊びます。
あっという間に世界滅亡レベルの大惨事になってしまいそうな設定ですが、そうなると話が終わってしまうのでそこはセーブされています。ゴッディくんがちきゅうをこねてペッタンコにすると、ちきゅうが平面になってはしっこに浮かんでた船が落っこちてしまったり、ちきゅうを立方体にして転がすと昼夜が一瞬で切り替わるようになってしまったり。ぶっとんでいるようで理屈が通っているようでもある奇想で楽しませてくれます。
イラストはゆるい感じですが、変容した世界の危なっかしさには迫力があり、このままだとどんな恐ろしいことになってしまうのだろうと見入ってしまいます。