- 作者:宏千花, 石川
- 発売日: 2020/11/20
- メディア: 単行本
現実に、容姿による差別・ルッキズムは厳然と存在します。しかしこの作品は、個人の心がけの問題にすりかえています。
石川宏千花は、おそらく善人なのでしょう。善人であるがゆえに、努力は報われるはず、報われないのは本人の自己責任とする公正世界信念に陥っているようです。この誤謬に陥っている人には、差別や社会の構造悪は見えません。ゆえに、弱者に対しておそろしく冷淡になってしまいます。
この話を読んで、わたしが石川宏千花に苦手意識を持っている理由がだいたいわかったような気がしました。