埼玉県立図書館と復刊ドットコムの協力企画

復刊ドットコム」と連携したブックフェア「復刊が望まれている名著たち」の開催について

 現在日本国内の出版点数は毎年増加しており、1995年の約58,000点に対し2005年には約78,000点もの新刊書籍が発行されています。多くの出版物が市場で提供される一方、発行点数が増加したことに伴い、書店の限られたスペースからすぐに消えてしまう本や絶版となる本も増えています。
 今回埼玉県立図書館では、書籍の復刊に取り組んでいるウェブサイト「復刊ドットコム」(http://www.fukkan.com/)(ブッキング社運営)の協力をいただき「復刊が望まれている名著たち」と題して、絶版等の理由により現在入手困難な書籍にスポットをあてたブックフェア(資料紹介)を実施します。 県立図書館では資料の収集・保存を通じて、貴重な文化遺産である文字・活字資料を県民の皆様がいつでも手に取れるように、末永く後世に伝えていきたいと考えています。ぜひお立ち寄りください。
埼玉県県政ニュースより

 大変面白い企画です。埼玉県立図書館のサイトに掲載されている展示の写真を見ると、目立つところに見覚えのある長谷川集平イラストの本があるではありませんか。伝説のトラウマ本、「電話がなっている」です。他にもスーザン・プライスの「ゴースト・ドラム」やディアナ・ウィン・ジョーンズ*1の「魔女集会通り26番地」、さとうまきこの「ふたりは屋根裏部屋で」、大井三重子(仁木悦子)の「水曜日のクルト」など、忘れられるには早すぎる傑作が並んでいます。
 児童書以外の選書もなかなかです。冲方丁の「ばいばい、アース」までいれてしまう目配りの広さはすごいです。幅広い層にアピールできる企画になっていると思います。

*1:今となっては「ディアナって誰だよ?」ってことになってしまいますが