- 作者: 村山早紀,佐竹美保
- 出版社/メーカー: 童心社
- 発売日: 2002/08/01
- メディア: 単行本
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シェーラの話を契機に、ファリードやハイルも自分の親のことを思い出します。親に愛された子も親に捨てられた子も親を捨てた子も、みんなみんな幸せになってもらいたいものです。
さて、船に乗り込んだご一行は案の定海賊に襲われ、正義の海賊シンドバッドに助けられます。そしてシンドバッドを助けるために魔神の呪いを受けてしまった彼の父親をめぐる冒険に巻き込まれることになります。いや、ここまで誰も幸せになれない状況を設定して、安易な自己犠牲に逃げなかったのはすごいと思います。シリーズでこれまで見られなかったシリアスな展開で読み応えがありました。
解説は森絵都。彼女はハッサン萌えだそうです。しかしサウードに対しては「人にはそれぞれ好みというものがあるので、サウードファンのあなたも、むねをはって応援しましょう。」と冷淡です。サウードはこの巻で改心しそうなそぶりを見せているから、ここらが株の買い時だと思うんですけど。