- 作者: 関口尚
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/04
- メディア: 単行本
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登場する子供たちはそれぞれ陰惨なトラウマを持ち苦しんでいるのですが、そこで「心の闇」がうんたらという解釈を否定してみせた姿勢は頷けます。
世の中じゃぼくらと同い年のやつらが、ナイフで友だちを刺したり、バットで親を襲ったりする事件が起きている。大人たちはみんなぼくらに心の闇があって、病んでいるのだと口にする。
けど、そんなんじゃない。ぼくたちは病んでなんかいない。大人たちに押しつけられた歪みに耐えられないやつが出てきているだけだ。心の闇なんてない。ぼくたちはあと少し考える力が必要なだけだ。(203ページ)