- 作者: 奥田継夫
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2001/12
- メディア: 単行本
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
学校が民主主義の実験場として設定され、民主主義という言葉に憧れを持てた時代の熱気が伝わってきます。生徒たちはまだるっこしいまでに話し合いを繰り返し、民主主義の基本が適正な手続きを取ることであることが示されます。
ラストシーンは卒業式で卒業生総代の半身正が答辞を読む場面です。「わたしたちに身をもって民主主義を教えてくださった」校長や警察、軍人らに感謝を捧げる言葉に皮肉がきいていてよいです。現在では卒業式そのものが身をもって民主主義を教えてくれる場になっているので、文部科学省や教育委員会には感謝しないといけませんね。