- 作者: 村山早紀,佐竹美保
- 出版社/メーカー: 童心社
- 発売日: 2006/09
- メディア: 単行本
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忘れてならないのが、旧シェーラのレギュラーでありながら今まで出番のなかったあの人がやっと登場したことです。待たせただけあってとびきりの見せ場が用意されていました。ものすごいことを成し遂げたのに全然おごらず、それを未来を担う子どものために惜しげもなく差し出してしまう。こういう歳の取り方をしたいものだとつくづく思ってしまいました。
さて、今回はナルダとミシェールのみで異世界の魔物と戦うことになります。戦力的な不安は否めません。しかしナルダは説得して魔物を退去させてしまいます。この瞬間「新シェーラ」の主役の座はナルダが奪い取ったと言っても過言ではないでしょう。
物語の序盤では単なる人類の敵だった異世界の魔物の立ち位置が、人類の犠牲者へとダイナミックに変容していくのが興味深いです。異世界の魔物との戦いは終わり、これからは異世界の魔物への贖罪の物語になっていきそうです。