「名探偵アガサ&オービル ファイル2 おばあちゃん誘拐事件」(ローラ・J・バーンズ/メリンダ・メッツ)

名探偵アガサ&オービル〈ファイル2〉おばあちゃん誘拐事件

名探偵アガサ&オービル〈ファイル2〉おばあちゃん誘拐事件

 アスペルガー症候群の少年が探偵役を務める学園ミステリ「名探偵アガサ&オービル」の第二弾です。アガサのおばあちゃんでみやげもの屋を営んでいるナナ・ウォンが突然失踪しました。アガサとオービルは几帳面なおばあちゃんが予告もなくいなくなるなんてありえないと騒ぎますが、周りの大人はあまり気にしていない模様。ふたりは独自に調査を始めます。そこに地域で続発している家荒らし事件が絡んできて……。
 2巻になり、アガサとオービルの漫才がますますおもしろくなってきました。興味深いのは、一般人であるアガサ視点から見ればアガサがツッコミでオービルがボケということになるのに、アスペルガー症候群のオービルから見ればこの役割が逆転してしまうということです。漫才の役割だけでなく、探偵としても役割を考えてみても、どちらがホームズでどちらがワトソンなのか見方によって転倒してしまいます。