「みてるよみてる」(マンロー・リーフ)

みてるよみてる

みてるよみてる

 ブッキングから復刊。マンロー・リーフ作品も消えては復活しを繰り返していますが、そもそもなぜ学研がこれほどの作品を手放してしまったのかが理解できません。
 「ちらかしや」に「はずかしがり」に「なまけもの」。いろんな困った子供を皮肉たっぷりに紹介している本です。ですが、ヘタウマなイラストの効果もあり、説教臭さはあまり感じられません。おそらく作者も、本音の部分では説教などするつもりはなく、ただ楽しんで書いているだけなのではないかと思います。
 翻訳は渡辺茂男です。困った子供達につけた名前のセンスがすごいです。「びんぼうゆすり」「おしゃべり」など普通に使われている言葉もありますが、彼独自の造語がいい味を出しています。たとえば「ゆびなめまぬけ」「よごれおばけ」「くちだしつのえもん」「つげぐちまじょ」など。さすが渡辺茂男です。