「7 days wonder 紅桃寮の七日間」(加藤実秋・野村美月・ 緑川聖司・ 谷原秋桜子)

7 days wonder―紅桃寮の七日間 (TEENS’ ENTERTAINMENT)

7 days wonder―紅桃寮の七日間 (TEENS’ ENTERTAINMENT)

紅桃寮という建物が舞台で、「おかずウマー」が出てきて、物語内の日数は7日間という縛りのアンソロジーです。ポプラ社ではあまり見られないような執筆陣が興味深いです。ふたりは創元の人で、ひとりはエンターブレイン、児童文学の人は緑川聖司だけです。
一番面白かったのは谷原秋桜子の「聖母の掌底突き」でした。「聖母」と「掌底突き」という不似合いな組み合わせにどんな秘密が隠されているのか、これはぜひ実際読んで確かめてもらいたいです。
野村美月の「桃園のいばら姫」は、女子校の濃密なドロドロ人間関係が楽しめる作品です。「“文学少女”シリーズ」の雰囲気が好きな人にはお勧めできます。