その他今月読んだ児童書

あさのあつこ妹萌えに走ったのが信じられません。
風の館の物語(4) (文学の扉)

風の館の物語(4) (文学の扉)

シリーズ最終巻。こちらは最後まで楽しみどころがわかりませんでした。
家族 (復刻版理論社の大長編シリーズ)

家族 (復刻版理論社の大長編シリーズ)

1983年の作品、富士山麓に引っ越した一家六人の運命を語る大作です。理論社の80年代復刻大長編シリーズの中で、初読時ともっとも印象が変わった作品です。この作品の母親は、家族が大変なときに仕事に走って家族を捨てます。初めて読んだときは小学生ですから、当然子供の側に肩入れしてひどい母親だと思っていました。しかし大人になって冷静に読み直してみると、そもそも彼女は家庭に向いていない人間だったのだから、自分に合っている世界で生きるべきだと思うようになりました。
二メートル

二メートル

第11回ちゅうでん児童文学賞大賞受賞作。高校生が一方的に蘊蓄と説教をしゃべりまくる同級生につきまとわれる話です。同級生の蘊蓄をきっかけに主人公の家族に対する見方が変化していく構成は興味深かったです。が、後半お涙頂戴に傾いて失速してしまったのが残念です。角川つばさ文庫の「走れメロス」。藤田香のイラストがたくさん付いているので、小学生もなじみやすいと思います。角川つばさ文庫は「アリス」のイラストにokamaを起用。ポプラ社のPOPに対抗している模様です。どうしてもokamaイラストに目がいってしまいますが、シェイクスピア研究で有名な河合祥一郎による訳にも注目する必要あります。
ミムス―宮廷道化師 (Y.A.Books)

ミムス―宮廷道化師 (Y.A.Books)

敵国に囚われた王子が、敵王の気まぐれで道化師に弟子入りさせられ、道化を演じながら逆襲の機会をうかがうという、なかなか燃えるシチュエーションの物語です。