児童文学は性の越境をどう描いてきたか―異性装・性転換【予告編】

カエルの歌姫

カエルの歌姫

女の子になりたい男の子が主人公の『カエルの歌姫』を読んで、日本の児童文学では性的マイノリティ当事者が主人公の作品はまだ少ないのではないかという疑念を抱きました。魚住直子の『超・ハーモニー』など異性装者が登場した話題作はありましたが、異性装をするのは主人公の家族であり、それをどう受け入れるかという問題に主眼が置かれていて、性的マイノリティの問題を当事者として引き受けるというまでには至っていませんでした。
そこで、これまでの児童文学における異性装の扱いを整理してみたいと思います。つきましては、異性装が登場する児童文学に心当たりのある方は、コメント欄かツイッターにて情報を提供していただけるとありがたいです。『カエルの歌姫』が出発点なので、制度上男とされている子供が自ら望んで女になることを望む作品を特に探しています。
現在ツイッター上で、 犬亦保明さん(@yasumisu)、佐々木江利子さん(@ERIGO30)、梨屋アリエさん(@ariyanashie)から情報をいただいています。ありがとうございます。
以下に現時点で挙がっているタイトルを列挙します。
空色勾玉(そらいろまがたま) (Best choice)

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The MANZAI(ザ・マンザイ) (文学の泉)

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ぼくはアイドル? (わくわく読み物コレクション)

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ぼくのプリンときみのチョコ (YA! ENTERTAINMENT)

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おれがあいつであいつがおれで (旺文社創作児童文学)

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あべこべ物語 (講談社青い鳥文庫 (35‐3))

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アリスの穴の中で

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えんの松原 (福音館創作童話シリーズ)

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少年と少女のポルカ

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立花マサミは男か女か? (くもんのユーモア文学館)

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両手のなかの海

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少女A (BEST CHOICE crew)

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超・ハーモニー

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トライフル・トライアングル

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ぼくのお姉さん (偕成社の創作)

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