『美少女戦士ジャンヌ・ダルク物語』(藤本ひとみ)

13歳で「不思議な声」をはじめて聞いたジャンヌは、自分が戦士として選ばれたことを知ります。そしてその声にみちびかれて旅立つのです。行く先は宮廷の街。天然系で元気なジャンヌは、さまざまな困難を、時には仲間と助け合いながら、がんばって乗り切っていきます。ごくごく普通の少女だったジャンヌの大活躍にドキドキワクワクです!

「歴史発見! ドラマシリーズ」第2弾。マリー・アントワネットに続く主人公はジャンヌ・ダルクです。ドキドキワクワクですね。
バーイラストの右側に、美少女戦士のパーティーメンバーとは思えない、黒ずくめで顔色の悪い美青年がいるのが気になります。登場人物紹介欄によると、この黒いオーラを放つ美青年はジル・ドゥ・レという名前で、「ジャンヌの仲間になる名門貴族。冷静でクールな性格」だそうです。「冷静でクール」って馬から落馬みたいですけど、重要なのは多分そこじゃなさそうです*1
全3巻の『マリー・アントワネット物語』に比べると、登場人物の掘り下げが少なく、物足りない感じはします。ただしそれはあくまで比較上の話。複雑なフランス史をこれだけの分量で、わかりやすくかつ面白く語っているというだけで神業です。
次に「歴史発見! ドラマシリーズ」の主人公になるのは誰なのでしょうか。ぜひ長くシリーズを続けてもらいたいです。

*1:ジル・ドゥ・レさんの末路も作中で説明されています。やっぱり藤本ひとみ青い鳥文庫でも藤本ひとみでした。