その他今月読んだ児童書

ゴリラでたまご (ともだちがいるよ!)

ゴリラでたまご (ともだちがいるよ!)

ライオンのおじいさんが巨大なたまごを発見します。たまごは言葉を話し、自分は「たまたまたまごになっている ゴリラ」であると主張します。さらにたまごは自分はウサギだと言ってみたり、フンコロガシだと言ってみたり、分裂してみたりして、動物たちを戸惑わせます。だじゃれとナンセンスの連続技が激しいです。
天山の巫女ソニン 江南外伝 海竜の子

天山の巫女ソニン 江南外伝 海竜の子

社会派ミステリですな。
レガッタ!2 風をおこす (YA! ENTERTAINMENT)

レガッタ!2 風をおこす (YA! ENTERTAINMENT)

浦和名物といえば、やはり塩天丼!
オムレツ屋へようこそ!

オムレツ屋へようこそ!

家族のかたちは多様であっていい、ただし児童虐待は別。子供にネグレクト親を「好き」と言わせるエンディングが子供の本にふさわしいのか疑問です。
虫のいどころ 人のいどころ

虫のいどころ 人のいどころ

毛虫だらけのカバーイラストを見てぎょっとした人には向かないので、おとなしく棚に戻しましょう。都会から田舎に引っ越してきた主婦が、虫に囲まれた生活に戸惑う話です。現実と幻想がいつの間にかとけあう作品世界が楽しいです。
ところで、巻末の著者紹介の文章が不思議です。「児童文学作家としての仕事が多いが、『メメント・モーリ』(理論社)などの長編ファンタジー作品もある」とありますが、理論社は『メメント・モーリ』は児童文学ではない、もしくは長編ファンタジーは児童文学ではないという認識なのでしょうか。
天狗ノオト

天狗ノオト

第11回児童文学ファンタジー大賞(2005年発表)の奨励作が今頃本になりました。このレベルなら十分出版できるのだから、児童文学ファンタジー大賞は賞の出し惜しみを止めて、新人をデビューさせるという本来の役割を果たしてもらいたいです。
怪盗レッド(8) からくり館から、大脱出☆の巻 (角川つばさ文庫)

怪盗レッド(8) からくり館から、大脱出☆の巻 (角川つばさ文庫)

「怪盗レッド」第8巻。亡くなった天才建築家のつくった館で事件が起きるというあちら側の人向けの設定ながら、天才の悲哀を感じさせてしんみりとした終わり方をするのが、児童文学らしくてよいです。