追悼・長新太「ゴムあたまポンたろう」

ゴムあたまポンたろう (絵本・こどものひろば)

ゴムあたまポンたろう (絵本・こどものひろば)

 頭がゴムでできているポンたろうが、はずんでいろんな世界に行く話です。どこかではずまないと恐ろしい世界から逃れられないので、どうにかしてはずむ場所を見つけなければならないというサスペンス性もあります。実際はなんとなくどうにかなってしまいますが。
 長新太の作品の中でも色遣いが極端で目に優しくない本です。バッドのような角を持つ鬼の体色がなんと蛍光ピンクです。角もあんまりバッドには見えない独特の形をしています。こんな鬼は見たことがない。この鬼の姿が脳裏に焼き付いて離れません。