「ぼくのプリンときみのチョコ」(後藤みわこ)

ぼくのプリンときみのチョコ (YA! ENTERTAINMENT)

ぼくのプリンときみのチョコ (YA! ENTERTAINMENT)

えろい!
えろかった!
なんかもう…えろかったよ!
「眠る本屋。」さんより引用

 というid:qcoさんの記事を拝見し、興味津々で手に取りました。いや、本当にえろえろですね。
 中2の晴彦、志麻子、真樹の三角関係が物語の軸です。男の子の真樹になぜかプリンができてしまったため、三人の関係に変化の兆しが訪れます。
 プリンとチョコがなんの隠喩なのかは読み始めてすぐわかります。言葉では愛だの恋だの殊勝なことを言っていても、結局はプリンだのチョコだの支配も受けているわけで、その両面と折り合いを付けなければなりません。思春期の大きな課題ですね。
 自分が性的な存在であることに慣れなくて、性欲をもてあましていた思春期のとまどいを、それはもうはずかしく描ききっています。
 作品の分析についてはqcoさんの指摘が的を射ていると思うので、再度引用させていただきます。

なんつうか、身も蓋もないことを言うと、小学生中学生くらいの性をおぼろげに自覚し始めた男子がセックスに興味あるけど女子に手出したりできないので身近な親友相手にいたずらして紛らわしたという苦い、笑うしかないような思い出に真面目に向き合った作品。

 身も蓋もないなあ。でも、この身も蓋もなさがこの作品の魅力なんだと思います。


 ところでYA! ENTERTAINMENT、「ぼくのプリンときみのチョコ」も含めてボーイズラブっぽいのがやたら多くはないか?誰とはいいませんが、Kは確実だし、Aも巻を追うごとにかなり怪しくなっています。これが時代の流れなのでしょうか?