「クリスマスをめぐる7つのふしぎ」(斉藤洋・森田みちよ)

クリスマスをめぐる7つのふしぎ

クリスマスをめぐる7つのふしぎ

 はげしく旬を逃していましたが、去年の11月に出たクリスマス本です。主人公の子供のパパは警官で、クリスマスの夜は仕事で家にいませんでした。そこへパパの同僚の警官がやってきて、ふたりでクリスマスについての問答をするという設定です。
 第一章のタイトルは「サンタクロースはパパ?」。いきなり核心をついてきました。子供は去年のクリスマスにパパがプレゼントを持ってきたのを見たと主張しますが、警官はその時間はパパは自分とパトロールをしていたといいます。そして警官は、サンタは怪しまれないようにパパに変装したのだと説明します。斉藤洋らしい屁理屈です。こんな感じで、「サンタはなぜひとりで世界中の子供にプレゼントを配れるのか?」「トナカイはどうして空を飛べるのか?」などの疑問に合理的(?)な解答を与えてくれます。*1そして結末には思いがけない仕掛けが待っています。
 対象年齢は、バリバリにサンタを信じている年齢じゃなくて、いい加減わかっているけど表面上は大人につきあってやってるあたりの年代に向けているのだと思います。以下に章タイトルを紹介しておきます。

ひとつめのふしぎ・サンタクロースはパパ?
ふたつめのふしぎ・カリカリ山のクリスマス
3つめのふしぎ・サンタクロースはひとりなの?
4つめのふしぎ・トナカイたちはふつうのトナカイ?
5つめのふしぎ・クッカルッカの高いえんとつ
6つめのふしぎ・クリスマスのゆうれい
7つめのふしぎ・メリー・クリスマス、サンタクロースさん!

*1:ネタバレ反転しかし「サンタは不思議な存在なんだから何でもありなんだ」で押し切ってるのは少々強引に感じます