- 作者: 杉山径一,小林与志
- 出版社/メーカー: 国土社
- 発売日: 1969/01
- メディア: 単行本
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アンドロイドもののSFはいくらでもありますが、その素材がお菓子だという発想がすごい。ほかにも巨大なチョコレートのコインなんてものも登場し、子供の欲望をダイレクトに刺激しています。
お菓子人間の光岡蜜夫ですが、彼がのほほんとしたキャラクターで、逃走中のみであるにもかかわらずこんな将来を夢見ています。
ぼくのこれからの人生は、じぶんできめたいな。ぼく、だれにも命令されるんじゃなくて、自由に、旅をするおかしになりたいんですよ。自由に旅をしていて、おかしのすきな子と友だちになって、うででも、足でも、おへそでも、気にいったところを、かじらせてあげる。……そういうおかしに、ぼくはなりたい
おまえは宮澤賢治か!?もしくはアンパンマンか!?ついついつっこみを入れたくなってしまいます。
まあこんな感じですから話はあまり深刻にはなりません。ドタバタ調でお気楽に進みます。それだけにブラックなラストが引き立っています。