- 作者: 倉本智明
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2006/03
- メディア: 単行本
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わたしが一番考えされられた部分を引用します。
バリアフリーのための設備の設置や改築なら、それはお金の負担というかたちをとりますし、直接の人間関係であれば、時に自分を抑えて相手とのあいだに妥協点を模索することが求められます。文字通りの意味でも、比喩的な意味でも、「共生」は決して「タダ」ではすまない、ということです。
口先できれい事を言うことならいくらでもできます。でも、「じゃあおまえはどれだけの犠牲を払えるのか」と迫られると即答はできません。中学生レベルの読書感想文であれば、末尾を「わたしたちはこの問題についてもっと考えなければならないと思いました。」と結んでおけばすまされますが、この本はその先を要求しています。