「オリエント急行とパンドラの匣」(はやみねかおる)

オリエント急行とパンドラの匣 (講談社青い鳥文庫)

オリエント急行とパンドラの匣 (講談社青い鳥文庫)

 名探偵夢水清志郎と怪盗クイーンの2度目の対決です。お約束を消化しないといけないから話の本筋を始める前に100ページ以上も費やさないとならなくなっていて、シリーズも末期の様相を呈してきました。探偵卿とか別に無理して出す必要ないと思うんですけどね。枚数に余裕があるならヤングマスターを出せと。はい、ただ単にわたしがヤングマスターに萌えているだけの話です。 しかしあとがきによるとヤングマスターとジョーカーにはなにやら因縁がある模様。このいきさつが語られる日はいつ来るのでしょうか?
 最終的に名探偵と怪盗のどっちの顔も立てないといけないので、あまりラストは盛り上がりませんでした。しかしいつものギャグだと思われていたのが実は伏線だったという高度なミスリードなんかが出てきており、このあたりからはシリーズとしての成熟が見られるような気もします。