「赤ノッポ青ノッポ」(武井武雄)

「赤ノッポ青ノッポ」(武井武雄

 こんな感じの本です。
 鬼ヶ島の鬼が人間の小学校に留学しに来たという設定。何しろ昭和9年にはじまった作品ですから、ギャグセンスは古いです。なれない人間の世界に紛れ込んだ鬼の失敗がのほほんと描かれています。小学生になったのに、角のせいで制帽をうまくかぶれない。家に帰ったらおもむろに服を脱ぎ始めるので、「日本では、そう すぐ はだかになっては いけません。」とたしなめられるといった具合。たまにはこういう毒のない昔の漫画もいいです。しかしそこは武井武雄、お話には毒が無くてもイラストは毒まみれです。