「性描写」過激、抗議受け人形芝居の演目変更 愛媛の児童厚生施設
愛媛県立児童厚生施設「えひめこどもの城」(松山市西野町)で7月30日に地元劇団が上演を予定していた、性教育用の絵本を原作とする人形芝居に「内容が過激だ」などと抗議が相次ぎ、演目を変更していたことが1日分かった。原作の絵本は3部作で、うち1作品は「ペニス」や「ワギナ」の呼称、描写などがある絵本として知られている。演目は性器描写のない2作品だったが、こどもの城は抗議を重視し、変更措置を取った。
原作の2作品は童心社(東京都)発行の「わたしのはなし」と「ふたりのはなし」。人が生まれるまでの過程などを描き、性器の呼称や描写のある「ぼくのはなし」と合わせ、3部作となっている。いずれも“人間と性”教育研究協議会(東京都)の創設者、故・山本直英氏が監修。全国の小学校の図書館などで使用されているといい、児童の性教育に一定の影響を与えている。
この地元劇団は平成14年10月、同県津島町(現・宇和島市)の温浴施設で開かれた町職員組合幼保部会主催のイベントで、3部作を上演。親子連れらを前に、実際に性器の呼称を用い、性器を誇張した人形を使用した。上演当時は抗議はなかったが、今年7月下旬にこどもの城が今回のイベントを告知したところ、旧津島町の参加者らから「内容は露骨で過激だった」「いてもたってもいられなかった」などとして、中止を求める声が相次いだという。
こどもの城は「上演は性器描写などのない2作品なので問題ないと思ったが、県民に不安を与えるのは趣旨から外れる」として変更を決めた。
地元劇団は「抗議があったと聞き驚いている。子供たちに楽しんでもらうのが自分たちの仕事。今後、内容を考えたい」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060801-00000021-san-soci
この記事によると「ぼくのはなし」は「「ペニス」や「ワギナ」の呼称、描写などがある絵本として知られている」そうです。どこのだれがそんな認識を持っているのか知りませんが、この表面的な言葉しかみていない底の浅い見解がさも一般的な認識であるかのような印象を与える記事の書き方には疑問を持たざるをえません。批判するならせめて内容をみてから批判してもらいたい。性器の描写があるかないかなんて表面上の話、それに教育的効果があるのかどうかというレベルまで議論を深めないとなんの意味もありません。この本は性教育に真摯に取り組んでいる貴重な本です。性器名称が使われていて性器の描写があるくらいでなにをそんなに大騒ぎしているのか全く理解に苦しみます。それともわたしが知らないだけで、小さいうちから性器名称を知っていると性犯罪者になるというデータでもあるのでしょうか。
問題とされている人形芝居についてもこの記事は実態を全く伝えていません。「内容は露骨で過激だった」「いてもたってもいられなかった」という(一部)参加者の印象を紹介しているだけで、具体的にどこがどう問題なのかが全く見えてきません。こんな記事は報道とは言えません。
だいたい上演当時は問題にならなかったのに今になって抗議がくるってのが不自然じゃん。
表現の自由が危機にさらされていることはもちろん深刻な問題です。でもそれより重大なのは、子供達の教育を受ける権利が侵害されているということです。被害者は学ぶ機会を奪われた子供達です。愛媛県の責任者にはそのことだけは肝に銘じてもらいたいです。
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