- 作者: 高山栄子,小笠原智史
- 出版社/メーカー: 金の星社
- 発売日: 2006/07/01
- メディア: 新書
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やはりこのシリーズのテーマは落ちこぼれの子供にスポットを当てることのようです。リリーもマリーも、ゲストキャラのジョー・ウルフも敵役の神崎ランも、それぞれの世界で落ちこぼれて周囲からバカにされています。しかし、落ちこぼれであるからこそ抑圧してくる大人の価値観を相対化する力を得ることもできます。リリーは決して好きこのんでまがったことをするような子ではありませんが、勉強ができなくて忘れ物が多いため学校では落ちこぼれ扱いされてしまいます。彼女は実の親から「もういいわ、あきらめてるから。あんたは、おかあさん似だから、しかたないのよね。おとうさん似だったら、頭よかったのに」なんていう無神経な言葉を投げかけられます。子供をこんな理不尽な目にあわせる学校ってなんなんだろうと考えさせられてしまいます。