「風にみた夢 11歳、ヒマラヤへの旅」(大塚篤子)

風にみた夢―11歳、ヒマラヤへの旅 (ポプラの森)

風にみた夢―11歳、ヒマラヤへの旅 (ポプラの森)

 ヒマラヤのR峰で行方不明になった父親を持つ少年が、祖父やシェルパたちとともに自らもR峰に挑戦する物語です。
 お話自体は一本道で驚くようなことは起きないのですが、過不足のない描写で読者をすんなりと未知の世界へ導いてくれます。冒険の魅力を極度に純化したかたちで提供してくれる作品といえましょう。ラストに待ち受けている光景の圧倒的な迫力には瞠目させられます。