- 作者: あさのあつこ,百瀬ヨシユキ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/24
- メディア: 単行本
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小学6年生と幼稚園児の姉妹が家庭の事情で田舎町の大おばさんの館でご厄介になるお話です。
姉の洵はボーイッシュ少女で、館の住人の少年千夏とすぐにうち解けます。千夏はこの館で不思議な現象が起こることをほのめかします。その予言どおりに、洵はしゃべる猫や自分そっくりの幽霊に出会い館の怪異に触れることになります。猫が二足歩行してお茶を入れる絵がいかにもジブリ的で楽しいです。
他の館の住人もクセのある人物ばかりです。なかなか姿を現さない大おばさんの琴音は出番が少ないのに存在感があります。いまのところやらかしてくれそうなのは千夏の母親の果歩です。彼女は息子に悪い虫が付くのを心配しているのか、洵を敵視しているようです。果歩が包丁を持って台所仕事をしながら徐々にキレていくシーンは、ありきたりながら迫力がありました。
この第一巻だけでは物語がどういう方向に進もうとしているのか見えにくいですが、魅力的な舞台装置はすでにそろっているので、ファンタジーにするしてもホラーするにしても料理次第で面白くなりそうです。