「月光のコパン」(舟崎克彦)

月光のコパン

月光のコパン

 三毛猫狩りから逃れるために女装して暮らしていたオスの三毛猫が主人公。彼は三毛猫狩りに追われて離れ小島に漂着してしまいます。そこでアルマジロと時間の旅をしたり、ミツバチにつっつかれたりといった災難に遭いながら、「世界の意志」とやらに導かれて巨大な月光カブトを召還する怪しい儀式に巻き込まれていきます。
 「世界の意志」なんて言葉が出てきたあたりで勘のいい人ならオチが読めるでしょう。舟崎克彦らしい幻想的なナンセンステールです。博物学的にいろんな動植物が登場するところも彼ならでは。