「空からおちてきた男」(ジェラルディン・マコックラン)

空からおちてきた男

空からおちてきた男

 乗っていた飛行機が砂漠の真ん中で墜落して、見知らぬ村に迷い込んでしまったカメラマンのフラッシュの物語。
 カメラになじみのない村人との交流を通して、フラッシュにとって今まで自明だった写真を撮ることの意味が問い直されていきます。短いながらマコックランらしい深みを持った作品です。大作ばかりでなくこのような傾向の作品も出てきたことは、マコックランが日本に定着してきた証拠でしょう。今年もマコックラン作品がたくさん翻訳されますように。