「ヘンテコどうぶつ日記」(長新太)

ヘンテコどうぶつ日記 (理論社のようねんどうわ)

ヘンテコどうぶつ日記 (理論社のようねんどうわ)

 動物が書いた日記という設定の短編集。日記なのに「ぼくはゾウです」などと自己紹介から始まるところがシュールでいい味を出しています。
 ゾウが大きなサカナに食べられ、タヌキの運転するバスはカイジュウに食べられ、遠足に出かけたゴリラはヘビの真似をして木に巻き付く、長新太らしい予想のつかない展開が楽しめます。作中の表現を借りれば「ノーテングルグル・メダマポン」といったところ。いい具合に脳がシャッフルされます。