「少女海賊ユーリ８ 剣にかがやく星」（みおちづる）

少女海賊ユーリ 剣にかがやく星 (フォア文庫)

　兄を毒殺してローデニア王となったローデンですが、国は黒マントの男ボルドに牛耳られ、早々に玉座から追われてしまいます。一方レニーは親切心からローデニア軍に追われている男ロード（読者には正体バレバレ）を拾ってユーラスティア号にかくまいます。ところがこの男は船内でトラブルばかり起こし、とばっちりはすべて飼い主のレニーにまわってくることになります。
　ローデンの絵に描いたような小悪党っぷりがいいです。ボルドに一泡吹かせるためにユーリの時光石を奪おうと画策する往生際の悪さがいい味を出しています。
　とりあえずレニーを巡るあれこれは片づきました。中盤からの課題だった赤の時光石の精製にも成功し、それに伴い悪役の活動も活発になってきました。残るはあと２巻。ラストに向けて物語はますます盛り上がっていきそうです。