「妖界ナビ・ルナ2-1 妖界への帰還」(池田美代子)

 「ナビ・ルナ」第2期第一巻。まずはルナたちの変身に驚かされました。未読の方のために多くは語りませんが、しっぽはともかくチャイナドレスはやり過ぎだと思います。第1期と第2期でこれだけキャラクターの外見が変わるのであれば、画家の交代も受け容れやすいかもしれません。
 序盤はそれほど深刻な展開にはならなそうです。ルナもこれまでさんざんひどい目にあわされていたのだから、少しくらいはいいことがあってもいいはずです。今回はとにかくルナが学校に通えることになってよかったです。
 さて、学校に通えることになったルナですが、嬉しい反面不安もありました。自分がみんなと違う姿をしていることを気に病んでいたのです。そんなルナに新キャラのサネルはこんな言葉をかけました。

ほかにも、さまざまなすがたをしている人はたくさんいるわ。だから、『みんなとちがう』ことはないの。みんながおなじじゃないからよ。(p25)

 ここで池田美代子がいつもテーマにしている他人との差違の問題が出てきました。ここではみんな違うのだからということでこの問題を棚上げしています。
 とりあえず物語は行方不明のカザンを捜す展開になる模様。ここからどう風呂敷を広げていくのか楽しみです。