「魔使いの秘密」(ジョゼフ・ディレイニー)

魔使いの秘密 (sogen bookland)

魔使いの秘密 (sogen bookland)

 「魔使いシリーズ」第三巻。いや、ひどい秘密でした。どこからどうみても犯罪じゃないですか。自分の悪事の報いで魔使いがひどい目に遭うのは全然構いませんが、とばっちりを受ける弟子のトムはかわいそうです。
 魔使いの方はシリーズが進むに従って力が衰えてきたようで、トムが見習い期間を終えるまで生きているかどうかも怪しい状況になってきました。トムには魔使いよりも頼りになる母親がいましたが、彼女も伴侶を失ったことをきっかけに旅立ってしまいます。さらに敵の数がインフレしてきて、いままでは一巻につき数人程度を相手にするだけだったのに、次は三十九人もの魔女の集団と戦わなくてはならなくなってしまいました。さらにさらに、まだ実体が全然見えない母親が戦おうとしている敵はもっと強大なようで、トムを取り巻く状況はどんどん悪化しています。過酷な試練にトムがどう立ち向かっていくのか、続きが楽しみです。