「NO.6 #7」(あさのあつこ)

NO.6〔ナンバーシックス〕#7 (YA! ENTERTAINMENT)

NO.6〔ナンバーシックス〕#7 (YA! ENTERTAINMENT)

 待望の最新刊なのですが、困ったことにストーリーがよく思い出せません。このところあさのあつこは同じような階層社会テーマの作品を量産しているので、内容がごっちゃになってしまうのです。話を転がすために主人公に近しい女を権力側に拉致させるのもパターン化してしまいました。「NO.6」で拉致されるのは妹でしたっけ*1、それとも母親でしたっけ*2。作家がひとつのテーマにこだわるのは結構なことですが、こう同時平行でいくつもやるのは読者に不親切です。
 ともあれ、紫苑はようやく沙布の元まで到達しました。ここまでが長かった……。いよいよ次回あたりからは風呂敷をたたむ方向に進めそうです。

*1:それは「ヴィヴァーチェ

*2:それは「ミヤマ物語」