- 作者: ロバートウェストール,Robert Westall,金原瑞人
- 出版社/メーカー: あかね書房
- 発売日: 2009/03/01
- メディア: 単行本
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マギーはあとずさりした。大人って、だれでもどこかおかしいものなの?ジャーマンさんは幽霊を信じているし、パパは現実から逃げてばかりいるし、ミズ・マクファーレンはお金より信念を大事だと思っている……。(p106)
ゴーストハウスを舞台にしたホラーです。幽霊よりも普通の人間のありふれた狂気が怖かったです。ホラーの名手ウェストールらしい作品でした。
- 作者: ロバート・ウェストール,越智道雄
- 出版社/メーカー: 評論社
- 発売日: 1980/12/20
- メディア: 単行本
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戦時下のイギリスの海辺の町を舞台として、非日常を日常として生きる少年たちの物語が、敵兵との交流を軸として語られます。戦時下といっても悲惨なことばかりが語られるわけではありません。少年たちは秘密基地めいたものを作ったり、空の薬莢をコレクションしたりと、妙に状況に適応して、それなりに楽しみを見つけて生きてます。このあたりのリアリティに説得力があり、大人への反抗というテーマにも強度が与えられています。1943年のイギリスの港町が舞台。16才の少年チャスが波止場で発信器を見つけ、ドイツ軍のスパイのものではないかと疑い、スパイ捜しを始めます。そこに治安判事の娘シーラが関わってきて、チャスは身分違いの恋にも悩まされることになります。
スパイ事件と身分違いの恋を通して、チャスは大人の世界の壁にぶち当たります。この体験を苦く苦く描いているところがこの作品の味です。「機関銃要塞の少年たち」に匹敵する少年小説の傑作であると言い切って間違いないでしょう。
人生とは闘いながらのぼっていくものだと、ずっとまえからわかっているつもりだったけれど、鳥のように自由に羽ばたいてのぼっていくものと思っていた。ところが、シーラと出会ってから、人生は山のぼりのように思えてきた。頂上には、すでにそこに到達した重要な人たちがいる。どんなにうまく山をのぼっても、その仲間には入れてもらえない。そして、もしのぼり方を間違えれば、頂上からけおとされ、さんざんな目にあわされる。
(p271)
- 作者: 三宅興子
- 出版社/メーカー: KTC中央出版
- 発売日: 2008/11
- メディア: 単行本
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