『わがはいは中村春吉である。』(横田順彌)

明治時代に自転車での世界一周無銭旅行を成し遂げた中村春吉の伝記物語です。
春吉はさまざまな困難を、持ち前の豪快な性格で乗り越えていきます。税関で自転車の税金を取ると言われたら、裸足でペダルを踏んで「この自転車は、わがはいの靴なのだ!」と言い張ってとんちで切り抜ける。山道などの自転車をこげない難所では、自転車を担いで歩き、さらにはオオカミ、ハイエナ、水牛といった猛獣との戦いまで繰り広げます。
くもん出版は2009年の『大笑い!東海道は日本晴れ!!』に続いてまた横田順彌の本を出しました。この本が売れたら、中村春吉を主人公にした横田順彌の冒険小説『幻綺行』などの児童向けリライトを企画すべきでしょう。