『ネオ里見八犬伝 サトミちゃんちの8男子』(こぐれ京)

毎日新聞まんたんウェブで、「逆ハーレム小説」というみもふたもない紹介をされた話題作です。サンライズが企画とかいろいろわけがわからない。
両親を飛行機事故でなくした中学1年生の里見サトミ。ひとり感傷にふけっているとショタ執事犬塚シノが勝手にあがりこんできて、家の中にトラップを仕掛けはじめます。彼の話によると、サトミの祖父の因縁で犬の呪いにかけられたくせ者がおそってくるとのこと。シノの話のとおり、サトミはイケメンの忍者や不良につけねらわけることになります。
ハーレムづくりのために親を排除するのはお約束ですね。親を亡くしたばかりで落ち込んでいるはずなのに、シリアス展開になるまでそのことをきれいさっぱり忘れてしまうヒロインの鳥頭っぷりがすがすがしいです。
ゆるい少女まんがのノリで、娯楽読み物としては優秀です。小坂明子の「あなた」を熱唱しながら家事にいそしむショタ執事のキャラクターが気に入りました。