- 作者: 富安陽子,山村浩二
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2012/01/22
- メディア: 単行本
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妖怪と人間の共生が、きれい事ではなく功利主義に支えられているのが面白いです。人間を食べようとする荒っぽい妖怪は、人間を食べるのは健康に悪いという論理で説得されます。そして人間は、妖怪を治安維持のために利用するのです。おそるべきリアリズムです。
気になるのは、この作品の舞台がいつの時代なのかということです。登場する固有名詞をみるとそれほど昔の話とは思えないのですが、最近の話だとすると3万人規模の団地建造が計画されるというのは考えにくいです。