- 作者: 佐藤まどか,丹地陽子
- 出版社/メーカー: フレーベル館
- 発売日: 2012/06/01
- メディア: 単行本
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1巻は作者のメッセージありきの設定を追うことに精一杯で物語としての魅力には欠けていたのですが、2巻の後半になって一級の冒険小説として覚醒しました。
ただし、1巻の欠点であった設定の甘さはあまり改善されていません、エテルリアの外の世界は500年前に最終戦争が起きたようなのですが、いまだに文明のレベルが回復していません。エテルリアの科学技術の問題と同様に、文明が停滞している理由が説明されていないので、作者の語りたいことを語るために設定された世界でしかないというところが透けてみえて興ざめになってしまいます。
さて、シリーズは次巻で完結する予定だそうですが、2巻終了時点で平和的解決をはかるための布石が全くないのが気になります。もしかしたら思いっきり悲劇的な結末をみせてくれるのではないかと期待しています。