- 作者: アストリッド・リンドグレーン,ビヨルン・ベリイ,石井登志子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2012/01/18
- メディア: ペーパーバック
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第1話では、エーミルがスープ鉢に頭を突っ込んで、抜けなくなったことから騒動が起きます。吝嗇家の父親は、スープ鉢をたたきわって息子を救出することを拒否。そして、4クローナの鉢を失うよりも、医者に3クローナ払って抜いてもらうほうがいいと提案します。そこから壺算式の奇妙な錬金術が繰り広げられます。
このシリーズに限らず、リンドグレーン作品には金にうるさいという特徴があります。小学生時代のわたしがもっともなじんでいた外国の通貨がクローナであったのは、どう考えてもリンドグレーンのせいです。ものの売り買いで経済活動をするのは、子供にとって社会参加の第一歩です。それを丁寧に描いているところがリンドグレーン作品を輝かせている要素のひとつなのでしょう。