『魔女じゃないもん!4 消えたミュウミュウを探せ!』(宮下恵茉)

「魔女じゃないもん!」第4巻。ご町内のコスプレ祭の衣装をめぐって、またもクラス内でいさかいが発生します。バンビは当然魔法少女コスプレを提案。女王様キャラの亜美は手下を小人にして自分は白雪姫になろうとして、リセも小人になるように強要します。さらに勘違いイケメンのリョウが、自分を王子様、リセをお姫様にしようとして話はさらにややこしくなります。誰ひとり他人の話を聞く人間がいなくて、いつものようにリセの胃がダメージを受けます。そこに化け猫が失踪するという事件まで発生します。
第4巻は、これで最終回でもいいと思えるくらいシリーズ全体のテーマがうまくまとめられた話になっていました。バンビの『キセキ』がリセの魔法に打ち勝ち、空気を読まないままでクラスまでうまくまとめてしまうという大団円。やるべきことはもうすべてやり尽くされた感さえ漂ってきます。
しかし、ここで安心してはいけないということを宮下恵茉の読者はもう学んでいるはず。油断させておいて終盤鬱展開、これが彼女のいつもの手口です。この先どうなることか。