書かれているのは、当たり前のことばかりです。女の子はお行儀よくもできるしステキなぐちゃぐちゃをつくることもできる、どろだらけになってくさくなることもできるし、おしゃれをすることもできると。
わたしは おんなのこ!
わたしは、 ステキ!
わたしは つよくて かっこよくて
じしんたっぷり!
ここまでハイテンションな励ましが必要だということは、いまだ世界に苛烈な性差別が温存されているということを意味します。
この本には女の子にできることが無数に列挙されていますが、ひとつあえて書かれなかったことがあります。できることが義務とされると、むしろ不当な抑圧になります。女子を解放するためにはここからの脱却が重要であるということが暗示されています。